Small Talk

アメリカ東海岸フィラデルフィアで働く30代半ばの日本人女性が、日々のおかしなことを書き留める日記。

外国暮らしで学んだ孤独について

前の記事でだんながプエルトリコで読んでいた本の話をしたんですけど、私ははじめアル中の人の本を読んでいて、つまらんなー、なんでこんな本もってきたんやろうと後悔していました。

するとだんなのかばんの中からこの本を発見。
Blind Willow, Sleeping Woman.Blind Willow, Sleeping Woman.
(2007/07)
Haruki Murakami

商品詳細を見る

村上春樹の24の短編を英訳したものです。おおこれは良いものを持ってきてくれていたということで、早速この中に収められているTony Takitaniを読むことにしました。

トニー滝谷は日本語で10年くらい前に読み、トニーをめぐる二人の女の人についてとおおまかなあらすじは覚えていたのですが、なかなかよい短編だったくらいの印象しかありませんでした。

今回読んでみて、トニーのお父さんはジャズトランペット奏者だったんだーという新たな発見もあり(全然お父さんのことは覚えてなかった、すごく重要なのに)、トニーの味わう孤独がひしひしと自分にしみこんできて、私はプエルトリコの中の小さな島の人里離れた、テレビもラジオもないアパートメントのベッドの上で、寂しさにうちひしがれてしまいました。

この短編のあまりの影響力の大きさに参って、だんなにも読んだらすごく孤独になれるよとすすめたんですけど、そんな気分になりたくないと断られました(当たり前か)。

ちょうど読んだときにそのような隔離された場所にいたというのもあるんですけど(わざとそういうとこを選んでバケーションに行ってるし)、10年前はまだアメリカ暮らしもせずに、知っている人が一人もそばにおらず、誰からも愛されていない感じのする、あの孤独というものをよく分かっていませんでした(言葉や文化の壁も相当厚かったし)。そういう時にトニー滝谷を読んでも、そんなに自分に中に揺さぶられるものがなかったのかなーと思いました。

そういう経験をしたから、今は家族や友達の大切さが分かったのかなと思います。この短編は村上春樹の小説にしてはめずらしく映画化されているのですよね。日本に帰ったら見てみたいです。

One click, please.

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する